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令和の時代の保護者会~とねりこを必要とする理由~

 初めまして。特定非営利活動法人とねりこでは、福祉事業所の立場から協力者として参加している小山と申します。

 今回は、令和の時代にとねりこのような保護者会がある意義を考えてみたいと思います。

保護者会と福祉サービス

 現在、当たり前のように選んで契約している福祉サービスは、以前は措置制度と呼ばれていました。どのようなことかというと、利用者は福祉サービス事業所を選ぶことができなかったということです。

 このような時代に、障害を持つお子さんのいる保護者は、自分の子どもの居場所を作るべく、様々な活動をしてきました。

 今の福祉サービス事業所の原型は、その当時の保護者の活動によるものも多かったと思われます。 

福祉サービスが契約制度になってから

 福祉サービスは、前述の措置制度から自由に契約ができる契約制度になりました。それと同時に、事業所の運営主体も幅が広くなりました。株式会社の参入もこのころです。

 この時期に、福祉サービス事業所は爆発的に増えました。高齢者の介護保険と同様、障害福祉サービスにも市場の競争原理を取り入れたからです。

 つまり、保護者の活動として、「わが子の居場所を作る」という意義が失われたとも言い換えられます。一生懸命居場所を作らなくとも、そこにあるのですから。

 そうして、少なくとも私は、保護者の活動は一旦下火になったような印象を受けました。

今だからこそ、できること

 さて、そんな中、とねりこは保護者の会としてスタートしました。恐らくは、昔の保護者会とは違う意味合いを持つ団体になるだろうと思います。

 それは、「今だからできること」に繋がると思います。今は、選択肢があるからこそ、どのようにそれを選ぶか情報戦のような面も見受けられます。そして、措置ではないので情報がない故に困ってしまう方も出てくる可能性があります。

 また、サービスがサービス然としすぎてしまう一面もあることから、それを緩和する吸収剤のような役割も期待されているでしょう。

 私としては、福祉サービスと本人を結びつける掛け橋的なものを、このとねりこに期待しています。以前とは異なる役割を、保護者会として思う存分に発揮してもらいたいとも思っています。